易は「吉か凶か」ではなく「吉凶併せ持つのが人生」という発想のようです

昨日は、易の「雷沢帰妹(らいたくきまい)」という一般的に凶といわれている卦(か)について、河村真光著「易経読本」(光村推古書院)という本には決してそうではないと説明されていること、そしてその説明に易経の深い思想を教えられたことを書きました。

そこで今日は八純卦(はちじゅんか)について、この本の解説に目を通してみました。

八純卦とは八卦、つまり乾(けん)、兌(だ)、離(り)、震(しん)、巽(そん)、坎(かん)、艮(ごん)、坤(こん)、それぞれが上と下に並んだ卦のことです。

すると昨日と同じように、固定概念を覆されるような解説を見つけました。

八卦の一つ、坎は険難を意味するのですが、それが上下に二つ重なる「坎為水(かんいすい)」は、四つの代表的な悪い卦(四大難卦)の一つに数えられています。以下、抜粋です。

「坎為水を禍々しい卦などと誤解する俗易は論外としても、案外多くの人がこの卦を望ましくないものと解するのは、私にはどうしても合点がいかない。卦辞を読めばわかるように、これは一種の励ましの卦である。「艱難汝を珠にす」と同様、卦辞の「維れ心亨る」は、険難も真っ向から取り組めば、誠意は必ず天に聞き届けられると太鼓判を押し、「行けば尚ぶことあり」、そこには必ず得るものがあるといっている。」

前向きですよね。「吉か凶か」という発想ではありません。

その記述のあとに、「人は生きている限り、災禍は誰の上にも等しく、しかも正確無比に降りかかるものと、日頃から腹をくくっておくべきである。」とあります。

「吉凶併せ持つのが人生」という発想から語られているのですね。