道元禅師の説く「絶対肯定・全肯定の思想」をちゃんと理解したいと思います

岡野守也さんの「道元のコスモロジー―『正法眼蔵』の核心」(大法輪閣)を少しずつ読んでいます。

唯識仏教の本を何冊も出版されている岡野さんなので、いつか読みたいと思っていたのですが、マインドフルネスストレス低減法のジョン・カバット・ジンさんが曹洞宗の開祖、道元さんに影響を受けたと聞いて注文していたのです。

本の帯には次のように書かれています。

「道元思想の核心は、世界・宇宙のすべてが一体であり、根源的に肯定されているという「全肯定・絶対肯定の思想」にある。」

う〜ん、何だか凄そうです。

本の内容は数回読まなければ理解できないと思いますが、「第二章 道元倫理学の完成ー「諸悪莫作」の巻」で次のような文章のあと、その思想の詳しい説明に入って行きます。

「それに対して道元は、善や悪がありありと実体的に生起しているという常識に反して、もっとも深い真理のレベルで言うと、善も悪も無記もすべて生起しないのだ、すべてのことは「無生」であり、根源的には「無漏」つまり清らかであり、「実相」つまりありのままで真実だ、と言う。 (中略) この世で起こることすべてに対する絶対肯定・全肯定である。」

読んでいる最中は「そういうものか・・・」と読み進めているのですが、仕事をしたり買い物をしている最中にイラッっと来るようなことがあったりムッとしたりしたときに、道元さんの「絶対肯定・全肯定」を思い出すと、ちっぽけなことで感情的になっているかもしれないと反省することができます。

道元さんの説く「全肯定・絶対肯定の思想」をちゃんと理解したいと思っています。